消石灰 漆喰

漆喰は難しく感じるかもしれないが、それなりのレベルで良ければ簡単に出来ます。

 

通常の日本の伝統的な生漆喰の材料には、貝灰(石灰)と麻や藁を粉砕したスサ、日本海側で採れる銀杏草を使います。

 

これを簡単に作ると

ヨーロッパでは石灰石を焼いた物を消石灰にして、これを水に溶かして壁に塗る事で、地中海の様な白い壁が完成します。 

汚れたらペンキの様に刷毛でまた塗る、最近はペンキを使うことも増えているとか。

でもやっぱり石灰石の質感の壁が良いですよね。

 

ホームセンターで売っている畑作用の消石灰を使います。 

品質の悪い石灰は水に溶かした時にやや灰色になり壁に塗ると特に差が分かります、また苦土石灰(ドロマイト)なども粘りが強く塗りやすいかもしれませんが同様に真っ白にはならないので注意。

 

作り方

1. ポリバケツに水を入れながらトイレットペーパーを溶かします。

トイレットペーパーは消石灰1袋当たり1個とおまけで1個。

3袋だと3個とおまけの1個で4個をまず溶かしてコロイド状にします。

 

2. ポリバケツに1袋づつ入れます。 1袋入れる毎にコンクリ用の攪拌器(ハンドミキサー)で混ぜ込みます。水は必要に応じて足してください、ドロッとする程度か少し薄いくらいの濃さが混ぜやすくて良いです。)ポリタンクに入れるときには粉が舞うので注意。吸い込むと余り良い物では無い、、 

水に溶けた消石灰は強アルカリなので皮膚に着いた時には直ぐに洗い流してください。

 

3. 3袋を入れ終わったら全体が均一になる様によく撹拌します。 この時点ではまだ水を吸い込み切っていないので、混ぜた後に水を少し足しておきます。 

容器との大きさによっても変わりますが、翌日見て表面が水に覆われて無ければ水を足してください。

 

4. 使用する場合には、表面の水を捨ててから使う分をバケツに必要な分量を取ります。 

バケツに取ったら粘り気を見ながら一部又は全体をかき混ぜて左官で塗る丁度良い粘り気にします。 

刷毛で壁に塗る場合はペンキと同じぐらいの緩さでも良いと思います。 

作業が終わったら、余った分はまたポリバケツに戻して良いです。

 

ライムペースト(石灰ペースト)は作ってから長時間置く事で石灰の結晶が大きく均一になり良質になるとか。 半年から一年ぐらい置いてから使うと塗った時の感覚が少し良い気がしますね。

 

粘度が少なくて塗りにくい場合は、トイレットペーパーを溶かすときにコンニャクパウダー、CMCやデンプンノリなどの粘りがあるものを使うと、乾燥速度が遅くなり塗りやすいと思います、分量は適当に調節して経験値を積んで調節してみて下さい。

 

ここで人口の増粘剤や木工用ボンドなども使うことは出来るかと思いますが、せっかくの天然素材の壁なので、出来ればある程度自然の物を使いたいものです。

トイレットペーパーは繊維の役割をして乾燥していくときにひび割れする事を防ぎます。 

そして上記の増粘剤は乾燥速度と粘度を調整します。 

漆喰は、炭酸カルシウムを焼いて酸化カルシウムにしてそれをそれを水に入れる(高熱発生注意)事で水酸化カルシウムにします。

水酸化カルシウムは乾燥した状態にして置いておく事で炭酸カルシウム、つまり石灰石の状態に戻っていきます。この作用が壁が呼吸したり湿度を調整したりする作用になるとかならないとか、

ここで樹脂などの固める材料を使ってしまうと、石化するというより樹脂で固まっているだけなので、呼吸する事なく、調湿などの作用は無くなってしまいます。

 

壁に塗る際はまず霧吹きで壁を湿らせます、乾いたままだと漆喰が壁に直ぐに食いついて塗りにくいです。

1回目塗るときは、なるべく薄く塗ります。

半日以上乾かしてから2回目も薄く、下地の色が見えない様に均一に塗ります。

1回目、2回目はコテで塗り、ひび割れてくる部分を3回目にコテもしくは刷毛で塗る方法が塗りやすいと思います。